ease()という式に苦手意識をもつ読者と、変える場所だけ見れば大丈夫と伝える解説者の掛け合い
ease()は式ですが、最初からすべてを理解する必要はありません。まずは「どこを変えると動きが変わるか」だけ押さえれば大丈夫です。

 

ease()でイージーイーズを自動化する記事の結論サマリ(定義・使う式・基本の考え方)を1枚にまとめた図解

 

この記事でできること

エクスプレッションのease()で、キーフレームなしでもなめらかな動きを作れるようになる

ease(t, tMin, tMax, value1, value2)の5つの引数が何を表すかわかる

ease・easeIn・easeOutの違いと、キーフレーム+F9との使い分けがわかる

※この記事は「毎回キーフレームを打つ手間を減らしたい」「あとから一括で調整したい」と感じてきた方に向けたイージングを深く活用したい方に向けた内容です。
式を使わなくてもイージーイーズは作れますので、イージーイーズ(F9)の使い方そのものを知りたい方は、こちらを先にご覧ください。

ease()は、キーフレームなしでも「なめらかな加減速」を作れるエクスプレッション

エクスプレッション「ease()」の特徴

時間の進みに合わせて、値をなめらかに(両端がやわらかく)変化させられる

キーフレームを2つ打たなくても、式だけで加減速が作れる

数値を変えればあとから一括で調整できる(再利用しやすい)

ease()は、Adobe公式でも「開始点と終了点で速度が0になるように補間する(動き出しと停止時の速度が自然につながる)関数」として説明されています。

キーフレームを打って「イージーイーズ(F9)」をかけたときのような、動き出しと止まり際がやわらかい変化を、式だけで作ることが可能です。

書き方の基本は次の形です。引数(カッコの中の値)は5つに分かれていて、いつ変化させるか、どの値からどの値へ変化させるかを決めています。

ease()の5つの引数(t・tMin・tMax・value1・value2)の意味と、時間→値のなめらかな変化を示した図解
ease()は「いつ(tMin〜tMax)」「どの値からどの値へ(value1→value2)」を、両端なめらかに変化させる式です。

たとえば、回転(Rotation)プロパティに次の式を入れると、0秒のとき0度・2秒のとき360度になるように、両端がなめらかな1回転を作れます。

ease(time, 0, 2, 0, 360)

ease(①t, ②tMin, ③tMax, ④value1, ⑤value2)

t:何を基準に動かすか(多くはtime=時間)
tMin:変化を始めるタイミング(この値までは始まりの値のまま)
tMax:変化を終えるタイミング(この値を超えたら終わりの値のまま)
value1:始まりの値(上の例では0度)
value2:終わりの値(上の例では360度)

ease()を入れる:エクスプレッションの入れ方

サナ
サナ
式は、どこに入力すればいいんですか?
シン
シン
プロパティのストップウォッチを、キーを押しながらクリックすると入力欄が開きます。
最初に一度やってみると、あとは同じ手順なので迷わなくなりますよ
エクスプレッション(式)の入力手順
  1. 対象プロパティのストップウォッチを「Alt(Win)/Option(Mac)を押しながらクリック
  2. エクスプレッション入力欄が開くので、式を入力(または貼り付け)する
  3. プレビューして動きを確認する

エクスプレッションの入れ方3ステップ(ストップウォッチをAlt/Optクリック→式入力→プレビュー)の操作方法図解
Alt(Win)/Option(Mac)を押しながらストップウォッチをクリックして入力欄を開き、式を入れてプレビューする。この3ステップが基本です。

ease・easeIn・easeOut の3種類と使い分け

サナ
サナ
easeに似た式で、easeInとかeaseOutもあると聞きました。何が違うんですか?
シン
シン
違いは「どこをなめらかにするか」だけなんです。
両端なのか、始まりだけか、終わりだけか、で覚えると分かりやすいですよ

ease()には、なめらかにする箇所を選べる3つの仲間があります。引数の形(t, tMin, tMax, value1, value2)はどれも同じで、変わるのは「速度がやわらかくなる場所」だけです。

ease():始まりと終わりの両方がなめらか(動き出しも止まり際もやわらかい)

easeIn()始まり(tMin側)だけがなめらか。終わり側はリニアに近い変化になる

easeOut()終わり(tMax側)だけがなめらか。始まり側はリニアに近い変化になる

ease(両端)・easeIn(始まりだけ)・easeOut(終わりだけ)の3つの式の違いを速度カーブで並べた比較図解
まずは、3つの式の違いを「どこがなめらかになるか」で覚えると迷いません。両端/始まりだけ/終わりだけ、で押さえると整理しやすいです。

名前のとおり、キーフレーム補助の「イージーイーズ/イージーイーズイン/イージーイーズアウト」と発想は近い3種類です。

ただし式は「時間と値の範囲」に対する指定で、キーフレームのハンドル操作とは仕組みが少し違います。

まずは「両端・始まり・終わり」のどこがなめらかになるかで覚えるのがおすすめです。

キーフレーム+F9と、式ease()の使い分け

サナ
サナ
F9でもなめらかにできるのに、式を使うのはどんなときですか?
シン
シン
式が活きるのは、繰り返しや使い回しが多いときですね。
単発の動きなら、F9のほうが手早いことも多いんですよ

キーフレーム+F9と式ease()の使い分けを2カラムで整理した早見図解イージーイーズ(F9)と式ease()は、どちらが正解というより場面で使い分けると考えると迷いません。

※本記事の操作・ショートカットは、執筆時点の After Effects 日本語版で確認しています。バージョンや日本語/英語UIの違いによって、メニュー名・ショートカット・表示位置が異なる場合があります。実際の画面に合わせて確認してください。

※ショートカット(イージーイーズ=F9 など)は環境によって変わる場合があります。式(ease/easeIn/easeOut)は半角で入力する必要があります。スペルや全角・半角の入力ミスがあるとエラーになるため、記事内のコード部分をそのままコピーして使うのがおすすめです。

まとめ|押さえる3つのポイント

ease() を押さえる3つのポイント

① ease()は「キーフレームなしでも、なめらかな加減速を作れる式」。time(時間)に合わせて値を両端なめらかに変化させる

② 書き方はease(t, tMin, tMax, value1, value2)。「いつ(tMin〜tMax)」「どの値からどの値へ(value1→value2)」を指定する

③ 仲間はease(両端)/easeIn(始まりだけ)/easeOut(終わりだけ)の3種類。違いは「どこがなめらかになるか」だけ

次の一歩|式を作品に取り入れてみよう

ease()を覚えてキーフレームを打つ手間が減りそうと前向きになる読者と、効率化の利点を伝える解説者の掛け合い
式で作れる部分を活用すると、毎回キーフレームを打つ手間が減り、あとからの調整もしやすくなります。