サナ
サナ
素材に動きをつけられるようになったのだけど、動きがぎこちないのを何とかできないかしら
シン
シン
初心者でも簡単に動きの印象を整えられる方法がありますよ

After Effectsでキーフレームを打って動かしてみたものの、「ちゃんと動いてはいるけど、どこかかたい」と感じたことはありませんか?

そんなときにまず試したいのが、今回紹介するイージーイーズ(Easy Ease)です。

イージーイーズは、動きの出だしや止まり方を整え、自然に見せやすくする基本機能です。

本記事では、イージーイーズの基本的な役割から、イージーイーズイン・イージーイーズアウトとの違いまで、初心者向けにわかりやすく解説します。

この記事でできること

イージーイーズの意味がわかる
イージーイーズイン・アウトとの違いがわかる
イージーイーズの使い分けの目安がわかる

イージーイーズ(Easy Ease)とは何?

サナ
サナ
After Effectsを使っているとイージーイーズについてよく聞くのですが、結局は何をする機能なんですか?
シン
シン
イージーイーズは、キーフレームの動きの出だしや止まり方を整え、自然な変化に見せるために使われています。
これを入れるだけで動きのかたさが和らぎ、同じ動作でも印象が変えられるので、まず最初に覚えておきたい基本操作のひとつです。
今回のゴールは……

 

「イージーイーズについて理解し、

 実際に使えるようにする」

 

イージーイーズとイージング(Easing)の違いとは

イージーイーズとイージング(Easing)の関係性
  • イージング=動きに加速や減速をつけて自然に見せる考え方のこと
  • イージーイーズ=イージングをAfter Effectsで手軽に反映させるために搭載されている機能

難しく考えすぎずに、「動き方をより自然な印象に整えるための機能」という点を最初に覚えておけば問題ありません。

イージーイーズを使うと何が変わるのか

サナ
サナ
「見た目が自然になる」というのは、動作のぎこちなさがなくなるってことでしょうか?
シン
シン
動作のぎこちなさは、「出だしと止まり方の速度」が大きく影響しています。
イージーイーズを使うと、それらの動きに滑らかさを出せるので、改善が見込めますよ。

イージーイーズを使うと、動きの出だしや止まり方が自然になる

イージーイーズは、「速さ」そのものではなく、変化の仕方を整える機能です。

たとえば、文字が左から右へ移動するアニメーションを考えてみます。

キーフレームだけの場合は、一定の速さで動き、急に止まるように見えやすいです。

そのため、「いきなり動く」「急に止まる」といった印象になりやすく、かたく見えることがあります。

ここにイージーイーズを使うと、動き始めや止まる直前がなめらかになり、見た目の印象がより自然になります。

  • イージーイーズなし:動きが一定の速度になりやすく、直線的で機械的に見えやすい
  • イージーイーズあり:動きの始まりや終わりがなめらかになり、より自然な動きに見えやすい

理屈を深く理解していなくても、適用して見比べるだけで違いを実感できます。

特に登場アニメーションや退場アニメーションでは、この差が目立ちやすいので、使える場面では積極的に使いたいところです。

イージーイーズとイージーイーズイン・イージーイーズアウトの違いとは?

サナ
サナ
イージーイーズ以外にも、「イージーイーズイン」とか「イージーイーズアウト」とかもありますよね。
何か違いがあるのでしょうか?
シン
シン
「どの場面をなめらかにするか」という点で違いがあります。
そこが理解できれば、適切に使い分けることができるようになりますよ。
  1. イージーイーズキーフレームの前後の動きをまとめてなめらかにする
  2. イージーイーズインキーフレームに到着する直前の動きをなめらかにする
    「素材が目的の位置に止まる前の動き」に使いやすい
  3. ージーイーズアウトキーフレームから動き出す直後をなめらかにする
    「素材が目的の位置に向けて動き始めるような表現」

迷ったら「イージーイーズ」で問題ない

操作に慣れない初心者の内は、細かく考えずに「イージーイーズ(F9)」で問題ありません。

一方で、キーフレーム前後の動きが「なめらかではないほうが良い場面」に直面する場合もあるので、その際は使い分けが必要になる場合もあります。

 

イージーイーズインとイージーイーズアウトの使い分け方

この2つの使い分け方は、「どこを自然に見せたいか」で考えると整理しやすくなります。

たとえば、「画面外から文字や素材が入ってきて定位置で止まる」ような動作は、最後に自然に止まってほしい場面です。

止まる前を自然な動きにしたいという目的が定まっていれば、イージーイーズインが使いやすいと言えるでしょう。

逆に、「画面内の文字や素材が動き出して去っていく」ような動作は、最初の動き出しを自然にしたい場面です。

動き出しを自然な動きにしたいという目的が定まっていれば、イージーイーズアウトが使いやすいと言えるでしょう。

イージーイーズで直せること・直せないこと

シン
シン
イージーイーズはあくまで「手軽に動きをなめらかにするため」に使う機能です。
「動きに勢いが欲しい」のような速さに対する違和感は、「動きの設計(移動距離や時間の設定)」が原因であり、イージーイーズを使っても解決できない場合があります。

たとえば、イージーイーズを使っても「動きに勢いが足りない」と感じる場合があります。す。

この場合は、イージーイーズを調整する前に、速さに関わる「キーフレーム間の時間」「移動距離・数値の差」を見直すのが先です。

おすすめ手順
  1. 「動作時間」と「移動距離・数値の差」を調整し、動きの速さを決める
  2. キーフレームにイージーイーズを反映させる
  3. より細かく動きを調整したい場合はグラフエディターを活用する(※別記事で解説します)

イージーイーズの基本操作について

サナ
サナ
では、「イージーイーズの使い方」について教えていただけますか?
シン
シン
早速、お伝えしますね。
今回の操作は、「イージーイーズ=F9」さえ覚えてしまえば簡単ですよ。

この動作で重要なのは、使い方そのものよりも「どこが自然になったのか」「自分はどんな動きを好むのか」を体感することです。

動きに対する微妙な感覚がつくことで、表現の幅も広がります。

上達のために、次に学ぶ「グラフエディターを使いこなす必要性」にも気づけるので、イージーイーズの習得と合わせて「動きを見比べる習慣」を持つことをおすすめします。

実践①:F9を押してイージーイーズを使ってみる

実際に、素材が横に移動するシンプルなアニメーションを作成して、イージーイーズを反映させましょう。

準備:円が横に移動する動きを作る

まずは、動かす円を用意します。

  • コンポ(1920×1080 / 30fps / 4秒)
  • 楕円形ツールで円を1つ作成(塗りは白や明るい色)

※必要に応じて黒の平面を背景に追加するとちらつきが見やすくなります

キーフレームを2か所指定して、円に動きをつける

  1. 対象レイヤー(円を作成したレイヤー)を選択します
  2. Pキーを押すと位置が表示されます
    ※レイヤーから直接探してもOK(トランスフォーム内にあります)
  3. 今回は0秒時点が画面の中心(960, 540)に来るように、4秒時点が画面の端(1920, 540)に来るようにキーフレームを指定します
    ※キーフレームを2か所指定して動きが作れれば良いので、上記の数値はあくまで実践用の目安です

作り終わったら、実際にどのような動きになるか確認してください。

キーフレームにイージーイーズを反映させる

  1. 動きをなめらかにしたいキーフレームを選択する
    ※今回は「両方のキーフレーム」に反映させます。
  2. キーフレームを選択した状態でキーボードのF9を押して、イージーイーズを実際に反映させる

※ショートカットを使わない場合は、「キーフレームを右クリック→補間メニュー→イージーイーズ」でも設定できます。

「動き始め」と「止まり方」がなめらかになったことを確認できれば、成功です。

 

イージーイーズだけで物足りない場合の対処法

サナ
サナ
確かに、イージーイーズで動きが自然になったような気がします。でも、なぜかこの動きにしっくりこないんですよね。
シン
シン
イージーイーズは、動きを自然に整える便利な方法ではありますが、使うだけで理想の動きになるとは限りません。
その悩みは、もう一段細かい調整が必要なケースかもしれませんね。

イージーイーズはあくまで動きの見え方を整える機能なので、「動きの設計」が弱いと、効果も感じにくくなります。

イージーイーズを入れても物足りなさを感じる場合、原因の多くは「動きの変化が弱いこと」です。

具体的には、「移動距離(数値の差)が小さい」もしくは「キーフレーム間の時間が短い」といった要素によって、変化が目立たなくなっている可能性があります。

実践②:キーフレームの設定を見直してみよう

「キーフレーム間の時間を調整したケース」「キーフレームの数値を変えたケース」の2つで、どのような見え方に変わるか確認してみましょう。

実践①のレイヤーをそのまま使用します。

キーフレーム間の時間を調整したケース

今回のケースでは、キーフレーム同士の間隔が4秒と広いことで、動きがなめらかになりすぎています。

まずは、キーフレームの間隔を2秒に狭めてみましょう。

  1. 「位置」を開く
  2. 4秒時点にあるキーフレーム2秒時点に移動させる
サナ
サナ
4秒時点に反映させていた時と比べると、動きに勢いがでました!
――でも、変化しない時間もできてしまいましたね

キーフレームの数値を変えたケース

変化する時間を変えずに動きに勢いをつけたい場合は、移動距離や数値差を大きくすることで、イージーイーズによる出だしや止まり方の違いも感じ取りやすくなります。

では、0秒時点のキーフレームの値を変更してみましょう。

  1. 2秒時点に持ってきていたキーフレームを4秒に戻す
    ※変化前の条件に戻します。
  2. 位置内の0秒時点のキーフレームを選択する
  3. (0, 540)に変更して動きをチェックする
サナ
サナ
移動距離が倍になることで、こちらも動きに勢いを感じられました。

イージーイーズのトラブル対処法

  1. 「動作になめらかさがでない」場合
    A:「変化量が小さくないか?」もしくは「キーフレーム間の時間が短すぎないか?」をチェックしましょう
  2. 「変化の速さがしっくりこない」場合
    A:「変化させる数値」もしくは「キーフレーム間の時間」を調整しましょう。
  3. 「動きにためを演出できない」場合
    A:「グラフエディター」を調整しましょう。(※別記事で解説)

細かい調整はグラフエディターを使う

サナ
サナ
動き始めを「もっとためてから動かしたい」んですよね
シン
シン
より細かな動きを意識したい場合は、グラフエディターで細かく調整する必要があります。
もし、イージーイーズの調整では物足りないのであれば、グラフエディターをマスターしましょう。

まとめ

  • 動きになめらかさを持たせたいときは、イージーイーズが便利
  • キーフレームを選んで「F9」を押すことで、イージーイーズを簡単に反映させられる
    ※ショートカットを使わない場合は、「キーフレームを右クリック→補間メニュー→イージーイーズ」
  • イージーイーズは「速さ」そのものではなく、「変化の仕方」を整える機能。
    「動作を勢いづけたい」など速度に関わる調整は、「キーフレーム間の時間」や「移動距離・数値の差」を中心に調整する

初心者ほどまずはイージーイーズを使ってみよう

初心者にイージーイーズを早い段階で覚えてほしい理由は、少ない操作で見た目の印象を改善しやすいからです。

キーフレームを打っただけではかたく見えやすい動きも、イージーイーズを使うことで、出だしや止まり方がやわらかく自然な見え方になります。

複雑な設定をしなくても、「キーフレームを選んでイージーイーズ(F9)を押すだけ」というシンプルな動作で、見た目の印象を整えやすくなるのです。

キーフレームを使って動かせるようになったら、今回のイージーイーズを積極的に使ってみましょう。

 

そのうえで、イージーイーズインとイージーイーズアウトの違いが分かると、場面に応じた使い分けもしやすくなります。

さらに細かく調整したい場合は、グラフエディターを学ぶと、表現の幅が広がります。

イージングをさらに実践で活用したい方は、あわせて学んでみてください。