After EffectsのOffset実践編で、線をパスに沿って流す動きを作ることを説明した会話型図解
Offset実践編では、シェイプレイヤー作成からパスのトリミング追加、開始点・終了点での短い線づくり、オフセットのキーフレームで流すまでを順番に確認していきます。

 

理解編で「Offsetは、シェイプレイヤーのパスに沿って線や要素が流れるように見せる動き」と整理しました(ディストーション系のオフセットエフェクトとは別物です)。

この記事では、その流れる動きを実際に手を動かして作っていきます。

シェイプレイヤーを作ってパスを描くところから始め、パスのトリミングを追加します。開始点・終了点で「短い線」を作り、最後にオフセットのキーフレームで、その線がパスに沿って流れる動きまで進めます。

Offset実践編の流れを5ステップ(シェイプ作成→パス描画→パスのトリミング追加→短い線づくり→オフセットで流す)でまとめたダイジェスト図解

 

この記事でできること

シェイプレイヤーにパスのトリミングを追加する手順がわかる
開始点・終了点で「流す線」を作る方法がわかる
オフセットのキーフレームで、線をパスに沿って流す方法がわかる

※Offsetの考え方から確認したい方は、理解編をご参考ください。

Contents
  1. 今回のゴールは「線をパスに沿って流す」こと
  2. 作業前に準備するもの
  3. 実践1:パスを描いてパスのトリミングを追加する
  4. 実践2:開始点・終了点で「流す線」を作る
  5. 実践3:オフセットのキーフレームでパスに沿って流す
  6. 完成動作を見てみよう
  7. 仕上げ:開始点・終了点の差と組み合わせで質感を整える
  8. まとめ:Offsetは「描く→短くする→流す→仕上げる」の順番で考える
  9. うまくいかない時の3チェック
  10. 次に読むおすすめ記事

今回のゴールは「線をパスに沿って流す」こと

今回作るOffsetモーションの特徴

シェイプレイヤーのパスに沿って線が流れる表現を作る

開始点・終了点で短い線を作り、流す対象を整える

オフセットのキーフレームで線がパス上を流れる動きを作る

After EffectsのOffset実践編で、短い線がパスに沿って流れる完成イメージを説明した図解
今回は、パスのトリミングで短い線を作り、オフセットを動かして線がパスに沿って流れる動きを作ります。

 

作業前に準備するもの

サナ
サナ
いきなりパスのトリミングを使う前に、何を用意すればいいですか?
シン
シン
流したい線の「パス」を持つシェイプレイヤーと、それを置くコンポジションを先に用意します。パスさえあれば、円でも曲線でも自由な軌道で流せますよ。

下準備1:コンポジションを作成する

新規コンポジションを作成します。練習用なので、次のような設定で問題ありません。

コンポジション設定の例

サイズ:1920×1080px
フレームレート:30fps
デュレーション:5秒
背景色:任意

下準備2:シェイプレイヤーを作ってパスを描く

流したい軌道(パス)を持つシェイプレイヤーを用意します。

シェイプレイヤーの作り方

レイヤー

新規

シェイプレイヤー

シェイプレイヤーを作ったら、ペンツールや図形ツールで**線のパス**を描きます。曲線・直線が混ざった自由な軌道でも構いません。

※パスには「線(Stroke)」を設定して、線が見える状態にしておくと、流れる動きが分かりやすくなります。塗りだけだと流れが見えにくいことがあります。

下準備3:パスのトリミングを追加する場所を確認する

パスのトリミングは、シェイプレイヤーのコンテンツから追加します。

パスのトリミングを追加する場所

シェイプレイヤーのコンテンツを開く

「追加 ▶」をクリック

パスのトリミング(Trim Paths)

環境によって表示名が英語の場合は、「Add ▶」から「Trim Paths」を探してください。

After EffectsでOffsetを使う前に、コンポ作成・シェイプ&パス作成・線設定・パスのトリミング追加を行う流れの図解
パスのトリミングを追加する前に、コンポ・シェイプレイヤー・パス・線(Stroke)を用意しておきます。

 

実践1:パスを描いてパスのトリミングを追加する

サナ
サナ
シェイプレイヤーとパスを用意したら、次は何をすればいいですか?
シン
シン
そのシェイプレイヤーのコンテンツに「パスのトリミング」を追加します。まずは細かい調整より、「描画範囲を変えられる状態」になっているかを確認しましょう。

手順1:シェイプレイヤーのコンテンツを開く

タイムラインで、パスを描いたシェイプレイヤーの**コンテンツ**を開きます。

ここで別のレイヤーを開いていると、パスのトリミングを追加する場所が見つかりません。

手順2:パスのトリミングを追加する

コンテンツの右側にある **「追加 ▶」** をクリックし、メニューから**パスのトリミング**を選びます。

追加できると、タイムラインに「パスのトリミング」の項目(開始点・終了点・オフセット)が表示されます。

手順3:開始点・終了点で描画範囲が変わるか確認する

パスのトリミングを追加したら、**終了点**の数値を下げてみて、線の描画範囲が短くなるか確認します。

この段階では線の長さが理想通りでなくても問題ありません。大事なのは次の3点です。

・対象のシェイプレイヤーにパスのトリミングが追加されている
・開始点・終了点・オフセットの項目が表示されている
・終了点を下げると、線が途中までしか描かれなくなる
最初から完成形を目指さず、まずは「パスのトリミングで描画範囲を変えられるか」を確認する。

Q&A:パスのトリミングを追加しても線が変わらないとき

サナ
サナ
追加したのに、終了点を下げても線が短くなりません……。
シン
シン
パスに「線(Stroke)」が設定されていないと、トリミングの変化が見えにくいことがあります。線を設定してあるか、別のシェイプにトリミングがかかっていないかを確認しましょう。
  1. シェイプに「線(Stroke)」が設定されているか確認する
  2. パスのトリミングが、線を持つシェイプと同じコンテンツ内にあるか確認する
  3. 終了点を100%→30%まで下げて、描画範囲が変わるか確認する

After Effectsでシェイプレイヤーのコンテンツを開き、追加からパスのトリミングを選んで開始点・終了点・オフセットを確認する流れの図解
パスのトリミングは、シェイプレイヤーのコンテンツの「追加▶」から追加します。

 

実践2:開始点・終了点で「流す線」を作る

サナ
サナ
描画範囲は変えられました。でも、流す線はどうやって作るんですか?
シン
シン
まず**開始点と終了点**で「短い線」を作ります。開始点と終了点の差を狭めると、パスの一部だけが描かれた短い線になります。これがパス上を流れる対象になります。

開始点(Start):描画を始める位置

開始点は、パスのどこから線を描き始めるかを決めます(0%〜100%)。

開始点の考え方

0%:パスの最初から描く
数値を上げる:描き始めの位置が後ろにずれる

**目安:まずは 0% のまま**
(終了点とセットで「線の長さ」を決めるので、最初は終了点から触ると分かりやすい)

終了点(End):描画を終える位置

終了点は、パスのどこまで線を描くかを決めます(0%〜100%)。開始点との差が「線の長さ」になります。

終了点の考え方

100%:パスの最後まで描く(線が全部見える)
数値を下げる:描画範囲が短くなる(短い線になる)

**目安:終了点 = 20〜40% から調整して「短い線」を作る**
(開始点0%・終了点30%なら、パスの先頭30%だけが描かれた短い線になる)

オフセット(Offset):描画範囲をパス上でずらす量

オフセットは、開始点〜終了点で作った描画範囲を、**パス上でそのままずらす**項目です。あとでこの項目にキーフレームを打つと、短い線がパスに沿って流れます。

**目安:まずは0%。動かすのは実践3で行う**
(開始点・終了点は「線の長さ」、オフセットは「線の位置」を動かす、と役割を分けて考える)

開始点と終了点で「線の長さ」、オフセットで「線の位置」。差を狭めて短い線を作り、オフセットで流す。

Q&A:線が全部見えてしまって「流す対象」が作れない

サナ
サナ
終了点を下げたつもりなのに、線が全部表示されたままです……。
シン
シン
開始点が0%・終了点が100%のままだと、パス全体が描かれてしまいます。終了点を下げて、開始点との差を狭めると「短い線」になりますよ。
  1. 開始点0%・終了点100%になっていないか確認する
  2. 終了点を30%前後まで下げて、短い線にする
  3. 短い線が見えたら、それが流す対象になる

After Effectsのパスのトリミングで開始点・終了点を変えたときの線の長さの違いを比較した図解
線の長さは、パスのトリミングの開始点・終了点の差で決まります(差を狭めると短い線になる)。

 

実践3:オフセットのキーフレームでパスに沿って流す

サナ
サナ
短い線はできました。これをパスに沿って動かすにはどうすればいいですか?
シン
シン
**オフセットにキーフレーム**を打つと、短い線がパス上を流れていきます。開始位置と終了位置で数値を変えるのがポイントです。

手順1:オフセットにキーフレームを打つ

パスのトリミングの**オフセット**を開き、開始位置で **ストップウォッチマーク** をクリックしてキーフレームを打ちます。

次に時間を進めて、オフセットの数値を増やします。これで、短い線がパスに沿って流れる動きになります。

線を流すキーフレームの例

0秒:オフセット 0x +0°
2秒:オフセット 1x +0°(1周ぶん流す)

オフセットは「回転量」のように扱われ、数値を増やすほど描画範囲がパス上を進んでいきます。

手順2:流れる速さはキーフレームの間隔で調整する

流れる速さは、2つのキーフレームの間隔で調整できます。間隔を詰めると速く、広げるとゆっくり流れます。

流れる速さの考え方

1秒で1周:テンポよく
2秒で1周:標準
4秒で1周:ゆったり見せる

手順3:スケールや破線を足して演出する(任意・応用)

モーション周期表では、Offsetは**他のモーションと組み合わせる**使い方も紹介されています。たとえば**Offset+Scale**で短い線をパス上で流しつつ拡縮させると、ローディング・スキャン風の演出になります。

  1. 短い線を流すシェイプに、スケールのキーフレームを足してメリハリをつける
  2. 「線 → 破線」を設定し、その破線のオフセットを動かすと、点線が流れる別演出も作れる
  3. 六角形や円のパスにすると、ローディングリング風の画面に仕上がる
「流れ」はオフセットのキーフレームで作る。「演出の幅」はスケールや破線オフセットを組み合わせて広げる。

Q&A:オフセットを動かしても線が流れない

サナ
サナ
オフセットにキーフレームを打ったのに、再生しても線が流れません……。
シン
シン
開始点と終了点が0%・100%のまま(線が全部表示)だと、オフセットを動かしても見た目が変わりにくいです。先に短い線を作ってから、オフセットを動かしましょう。
  1. 終了点を下げて「短い線」になっているか確認する
  2. オフセットの開始・終了キーフレームで数値に差があるか確認する
  3. 触っているのが「パスのトリミング」内のオフセットか確認する

After Effectsのパスのトリミングで、オフセットのキーフレームにより短い線がパスに沿って流れる流れを0秒/1秒/2秒で示した図解
オフセットにキーフレームを打つと、短い線がパスに沿って流れるモーションが作れます。

 

完成動作を見てみよう

ここまでの操作で実際にどんな動きになるか、完成動作を確認しておきます。

仕上げ:開始点・終了点の差と組み合わせで質感を整える

流れる動きの基本ができたら、最後に質感を整えます。**開始点・終了点の差** で線の長さを調整し、表現に合わせて選びます。

仕上げで触る項目

開始点・終了点の差:短い=シャープな線が流れる/長い=帯のように流れる
オフセットの速度:キーフレーム間隔で流れる速さを調整
組み合わせ:スケール・破線オフセットでローディング/スキャン風に

※線の先端を丸くしたいときは、線(Stroke)の「線端」を丸型にすると、流れる線の見た目がやわらかくなります。

パスのトリミング本体で線の長さと流れを作り、線端や組み合わせは最後に質感を整えるために使う。

まとめ:Offsetは「描く→短くする→流す→仕上げる」の順番で考える

今回のまとめ

1. シェイプレイヤーを作ってパスを描く(レイヤー→新規→シェイプレイヤー)
2. コンテンツの「追加▶」からパスのトリミングを追加する
3. 開始点・終了点の差を狭めて「短い線」を作る
4. オフセットのキーフレームで、短い線をパスに沿って流す

Offsetは、パスに短い線を作って、オフセットのキーフレームでパスに沿って流すモーションとして考えると扱いやすくなります。

After EffectsのOffset実践編で、パス描画・短い線づくり・流す・仕上げの流れを振り返る会話型図解
Offsetは、パスに短い線を作って、オフセットのキーフレームでパスに沿って流すと扱いやすくなります。

 

うまくいかない時の3チェック

ここまでの手順通りに進めても、思った通りにならない場合は、以下の3点を順番に確認してください。

うまくいかない時の3チェック

① バージョン・UI言語の確認
After Effects のバージョンや日本語/英語UIによって、メニュー名が異なる場合があります。「パスのトリミング」が「追加▶」内に見つからない場合は、英語版で「Add ▶」内の「Trim Paths」を探してください。

② 線が短くならない/流れない
・パスに「線(Stroke)」が設定されているか
・開始点・終了点が0%・100%のままになっていないか(差を狭めると短い線になる)
・パスのトリミングが、線を持つシェイプと同じコンテンツ内にあるか

③ 数値を変えても見た目が変わらない
・触っているのが「パスのトリミング」内の開始点・終了点・オフセットか、別項目ではないか
・オフセットのキーフレームが開始・終了で同じ値になっていないか
・プレビューの再生位置がキーフレームの区間内にあるか

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Offsetの基本的な作り方がわかったら、次は関連する表現も確認しておくと、使いどころが広がります。

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