After Effectsでアニメーションを作っていると、動きがきれいにそろいすぎて、少し機械的に見えることがあります。

この課題を解消するのが、今回紹介するRandom(ランダム)です。

本記事では、現在見られなくなっているモーション周期表の分類を参考に、randomが「何をして、どんな場面で使われるのか」を、初心者向けに解説します。

この記事でできること

ランダムの役割がわかる
✅ランダムをどんな場面で使うかがわかる
✅ランダムを表現するための2つの方法である「random」と「wiggle」の違いがわかる

※「ランダム」をすぐに実践したい方はこちらをご参考ください。

After Effectsで活躍する「ランダム(random)」とは

サナ
サナ
「ランダム性を持たせる方法」って理解で大丈夫でしょうか?
シン
シン
動きや見た目にばらつきを作る役割を持つモーションなので、その理解で問題ありません。
とはいえ、闇雲に使えばいいという話でもありませんので、After Effectsで使いこなせるように、「理解を深めるところ」から始めましょう
  • 動きにランダム性をもたせたいときに活躍する考え方・操作
  • 整いすぎた見た目や動きを「より自然な見た目や動き」にしたいときに使う
  • ランダムを表現する方法は複数ある

randomは、動きや見た目に「ばらつき」を作るための考え方になります。

After Effectsで設定する動きの多くは「法則的な動き」になりやすく、人工的で硬いアニメーションになりやすいです。

位置、回転、スケール、不透明度、出現タイミングなどにランダム性を取り入れることで、より自然な動きに近づけることができます。

randomが活躍する場面とは

サナ
サナ
ランダムな動きをさせても、自然な動きになるとは限らないですよね。
実際には、どんな場面で使いやすいですか?
シン
シン
表現したい動きに「規則性があるか」に注目すると、使いどころをイメージしやすくなりますよ。
「NO」であれば、ランダムを使いたい場面ですね

たとえば、星やライトが機械的にそろいすぎて見えるときに、明るさにランダムな差をつけることでより自然に見えます。

また、複数の図形がまったく同じ角度や大きさで並んでいると不自然に見える場面でも、Randomを使うと個体差を出しやすくなります。

  1. 星やライトを不規則にちらつかせる
  2. 複数の図形に個体差を出す
  3. 回転角度や大きさに少しずつ差をつける
  4. 均一すぎる見た目に自然なばらつきを足す

 

「random」と「wiggle」の違い

シン
シン
エクスプレッション欄に「ランダムな動きをするための式」を入力することで、その動きを再現できます。
今回の動きで使う代表的な式が「random」ですが、この動きと混同しやすいのが「wiggle」という式です
サナ
サナ
「random」と「wiggle」――どんな違いがあるんだろう?

randomは「値にばらつきを作るために考えられた式」、wiggleは「時間に沿って値を揺らし続けるために考えられた式」です。

randomを「どこで使うか」によって、得られる結果は変わります。

その範囲内で「値にバラつきが出る」という点で共通していても、値が不規則に出た方が自然な変化に見えるときもあれば、そうでない場合もあるからです。

  • 不透明度に入れた場合:「20~100%の間」で数値がランダムに変化
  • 回転に入れた場合:「20°~100°の間」で数値がランダムに変化

一方で、wiggleは「時間に沿って値を揺らし続ける式」なので、「小刻みに変化させたいとき」に使えます。

状況に応じてRandomと使い分けると良いでしょう。

  • random:「指定した範囲」の中からランダムな値を出す式
    ⇒値がバラついて変化した方が自然になる表現に使う
  • wiggle:「時間」に沿って「指定した値」が揺れるように変化する式
    ⇒値がなめらかに変化した方が自然になる表現に使う

randomを使いやすい場面

サナ
サナ
randomとwiggleの使い分けは、実際に当てはめながら使い分ける感じになりそうですね
シン
シン
そうですね。
特にrandomは見た目に少し不規則さを入れたいとき使いやすいので、印象に残る変化を取り入れたいときに使ってみましょう
  • ライトや星のように「ちらついて見える」もの
  • 複数の丸や図形が存在しているような「要素が同じ・規則性がある状態」からより自然な表現にしたいとき
  • 図形など回転するような変化に「ばらつきを出したい」とき

特にrandomを使ったことがない人ほど、「不透明度」や「回転」から試すのをおすすめします。

不透明度も回転も「変化」が見えやすいので、Randomの効果を直感的に確認できるからです。

randomと一緒に覚えたい2つの式

シン
シン
ここでは、ランダムと一緒に使えると便利な式を2つ紹介します。
次回以降の実践で掘り下げますので、今回は「こんな式があるんだな」ぐらいの理解で大丈夫です

posterizeTime

  • 「変化が速すぎるとき」に、「値の更新頻度を落とすため」に使う式
実践ページで使う式の例
posterizeTime(8); random(20, 100);

※ここでは意味だけ押さえれば大丈夫です

posterizeTime(8) は、式の更新タイミングを1秒あたり8回に落とすイメージです。

random(20, 100) だけだと毎フレーム値が変わり、ちらつきが速すぎることがあります。そんなときに、変化のリズムを少しゆっくり見せるために使います。

seedRandom

  • 複製したいときに「異なる変化で出力したいとき」に使う式
式の例
seedRandom(index, true); random(20, 100);

※ここでは意味だけ押さえれば大丈夫です

複数レイヤーに同じ式を入れても、レイヤーごとに違うランダム値を出しやすくするための式です。

「index」はタイムライン上のレイヤー番号を指し、trueは対象の式(今回はrandom)を反映させるための合図になっています。

サナ
サナ
ここの式を使えたら、表現の幅が広がったり、作業時間の短縮につながるってことですね。
今は「次回の実践で使う式」として覚えておきます

この記事のまとめ:ランダムを理解するポイント

  • ランダム(Random)は、「動きや見た目にばらつきを作ること」を目的とした操作
  • 式「random」で値にばらつきを作ることで、見た目の不規則な変化を再現できる
  • 式「wiggle」は値が前後するような変化をするので、不規則な変化よりも滑らかな変化をさせたいときはrandomよりも向いている
  • 初心者は、不透明度や回転のように変化が見えやすい場所から試してみよう

ランダムを実際に使ってみよう

サナ
サナ
ランダムについて理解できたので、あとは実践あるのみですね
シン
シン
次回は実践編です。ランダムを実際にAfter Effectsで使って、もっと理解を深めていきましょう

次の記事では、「random」を使って不透明度をランダムに変える方法を実際に作ります。

次のページでまたお待ちしております。