今回はドラマの題材としても使われる、要人の警護担当「セキュリティ・ポリス(SP)」について触れていきます。
セキュリティポリスの歴史からセキュリティポリスになれる条件までお伝えします。
セキュリティポリス(SP)とは
V6の岡田純一さんが主演だった「SP 警視庁警備部警護課第四係」というドラマがパッと浮かんできましたが、皆さんはSPに対してどのようなイメージがありますか?
セキュリティポリス(英語: Security Police; SP)とは、日本の警視庁警備部警護課で、要人警護任務に専従する警察官を指す呼称である。
要人警護に特化した警察官を指す呼び名こそがセキュリティポリス(SP)だ。
SPの職務内容は?
『ズバリ、要人の警護』
- 内閣総理大臣
- 両議院の議長
- 都道府県知事
- 国賓
- 駐日大使
- その他、両議院の副議長や国務大臣、幹事長や元首相の議員、各党の代表、市長等にも要請があった場合に対象になることもある。
<要人だけど身辺警護は行わわない人>
①天皇・皇族の身辺警護
周辺警備・後方援護をすることはあっても、身辺警護は行いません。
天皇・皇族の護衛に関しては、専属で護衛する人(侍衛官)がいるんだ。
その人も警察庁の付属機関の人ではあるんだけどね。
だからSPの職務には入らないんだ。
②民間人の要人
唯一、経団連の現役会長さんが1977年~2010年の33年間、SPが付き添っていたわけだけど、現在民間人には誰も付き添っていないね。
その要人に危害がでた場合に、国の公安に関係してくる人が対象みたいです。
SP発足のきっかけとなった三木首相殴打事件
存在自体はよく知られているとは思うけど、若い世代の方はどうしてSPが誕生したかって知らない人が多いんじゃないかな。
SPの発足きっかけは、当時の首相だった三木氏がある党員から殴られて負傷した事件「三木首相殴打事件」だ。
三木首相殴打事件がきっかけで設立
アメリカ合衆国シークレットサービスが参考にされた。
SPは警察官の中でもエリート中のエリートで構成されている。
警護自体は明治時代から存在していて、出来るだけ目立たないように姿を隠しながら警護する形式が取られていた。
この事件を機に要人を守る為の抑止的な存在が必要と考えられるようになり、180度方向転換して存在感を示す警護組織が誕生したんだ。
SPの呼び名の理由
シークレットサービスって聞いたことあるかな?
アメリカの警護組織なんだけど、日本のSPはこの組織を参考にしたんだ。
2005年、ブッシュ大統領の就任式パレードで大統領の車列を警護する特別捜査官。
凄い存在感・・・。
抑止力を示すために参考にしたのも頷けるね。
警護の訓練も、シークレットサービスを参考に行われた。
名前についても、ついでに(かは知らないけど)SS【シークレットサービスの略称】にあやかってSPという略称をにしたらしいよ。
英語でSecurity Police、略してSPね。
SPになれる条件とは?
SPってどうやったらなれるの?
まずは、警察官であるのは勿論なんだけど・・・。
正直試験というよりは、実績や経験等が重視される。
まず最低限この辺りの水準じゃないとまずなることはできないね。
- 身長173cm以上
- 柔道または剣道、合気道3段以上
- 拳銃射撃上級→25メートル離れた15センチの的に拳銃を5発射撃して全て命中させるほどの技術
- 語学能力
→最低限でも英語は話せないと・・・。
他にもドライブテクも問われたり、協調性、自己管理能力、殉職するケースもある為それ相応の覚悟・・・等
じゃあ管理人さんは無理ね。身長170cmないし
止めとけ……。
このような基準を満たしている人が推薦されて、特殊な訓練を受けた後、過酷な競争を勝ち抜いた警察官がSPに任命されるんだ。
警察官の中でもエリート中のエリートだよ。
まとめ
SPの発足のきっかけも事件だったわけだけど、新しい事が始まるきっかけにこのような出来事が絡んでいることは珍しくない。
要人が危険にさらされて、危うく日本の公安に影響が出かねなかったこの事件が、今のSPを生み出した。
SPになるまでがとても難関な上に、いざなったとしても、命の危険と隣り合わせの職務。
要人を守ることは、言ってみれば日本の公安に関わることだから、日本の為に命を懸けて職務に就いているSPは、本当に一目置かれる存在ですね。
警護で最も大事なことは信頼関係を築くことです。
私達に信頼を与えてください。
私達はそれを糧にして、あなたの命を守りますので。
(田中一郎 ドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」より)